福祉車両の購入・使用にあたっての税金・助成制度について
車両の構造要件、お身体の状態によって
国や自治体において様々な制度が準備されています。
税金関係
車両を購入・使用するに当たっては必ず、消費税・自動車税・環境性能割の納税義務が発生しますがお身体の不自由な方は、障害の程度によりその納税義務が減免されます。その概要は次の通りですが詳細は最寄りの福祉事務所・税務署・都道府県税事務所にお問合せ下さい。
消費税の非課税(国税)
厚生労働大臣が指定する身体障害者用物品(H3/6厚生省告示130号)の規定に該当する装置を備えた自動車を取得する場合、非課税になります。
①車いすと車いすの方を乗せられる自動車
車いす等を車両に乗せるための昇降装置とその車いす等を固定するために必要な装置を装備した車両は、その車両に係る消費税が非課税になります。
車いす及び電動車いすを使用する者を車いす等とともに搬送できるよう、車いす等昇降装置を装備し、かつ、車いす等の固定に必要な手段を施した自動車。〈告示130 号よリ抜粋〉
- 上記を満たす改造を車両購入後にした場合は改造費が非課税となリます。
- リフトアップシートは車いす等の昇降装置として認められています。
<ウェルキャブの場合>
- 車いす収納装置付車
- 助手席リフトアップチルトシート車
- サイドリフトアップチルトシート装着車
- ウェルジョイン+助手席リフトアップチルトシート
- 車いす仕様車(スロープタイプ・リフトタイプ)
②お身体の不自由な方が運転できる自動車
お身体の不自由な方が運転できるように補助手段が施されている自動車は、その車両に係る消費税が非課税になります。
身体に障害を有する者による運転に支障がないよう、身体に障害を有する者の身体の状態に応じた補助手段が講じられている自動車。〈告示130 号より抜粋〉
- 車両購入後に指定補助装置を装着した場合は、改造費のみが非課税となります。
詳しくは国税局にお問合せください。
自動車税・環境性能割の減免(地方税)
①お身体の不自由な方が取得・利用する車
お身体の不自由な方が所有し、ご本人もしくは通勤等のために生計同一者が運転される車は、自動車税・軽自動車税、環境性能割が減免されます(事業用は除く)。
お身体の不自由な方が所有し、ご本人もしくは通勤等のために生計同一者が運転される車は、自動車税・軽自動車税、環境性能割が減免されます(事業用は除く)。
●ウェルキャブ・標準車に関わらず、上記条件を満たす場合は適用
②お身体の不自由な方が乗車可能な車
お身体の不自由な方が乗車できるようにした構造の車は、自動車税・軽自動車税、環境性能割が全額免除されます。
身体障害者等の利用に専ら供するため、特別の仕様によリ製造された自動車等又は一般の自動車等に同種の構造変更が加えられた自動車等については、自動車税、軽自動車税、環境性能割を全額免除する。
- 構造の基準等について都道府県税事務所に事前にご確認ください
③お身体の不自由な方が運転できる営業車への改造
お身体の不自由な方が自ら運転するための構造変更をした営業車は、構造変更費用に税率を乗じた金額が環境性能割より減額されます。
身体障害者等の利用に供するため、特別の仕様によリ製造された自動車等又は一般の自動車等に同種の構造変更が加えられた自動車等で身体障害者等以外の者にも併せて供される自動車等及び専ら身体障害者等が運転するために特別の仕様により製造された自動車等又は構造変更が加えられた自動車等で、タクシー等の用途に供される営業用自動車等については、当該自動車等の取得価格のうち、特別の仕様又は構造変更に要した金額に当該自動車等に係る環境性能割の税率を乗じて得た額に相当する環境性能割を減額する。
減免(減額)措置は各自治体によって異なります。詳しくは都道府県税事務所にお問合せください。
貸付制度・助成措置の一例
お身体の不自由な方に対する車両の購入資金の貸付、その他の助成措置の概要は次の通りですが各自治体によって、独自の事業があったり条件が異なったり未実施の場合もあリますので詳細は最寄リの福祉事務所・自治体・警察署等にお問合せ下さい。
自動車購入資金の貸付・助成
貸付制度
お身体の不自由な方が、生業または通勤・通院通学など日常生活の便宜や社会参加のために必要な自動車を購入するとき、資金の貸付をおこないます。
- 詳しくは各都道府県または市区町村の社会福祉協議会にお問合せください。
助成制度
お身体の不自由な方を雇用する事業主に対して助成がおこなわれます。お身体の不自由な雇用者が通勤に必要とする通勤用自動車の購入・駐車場の賃借等に適用します。
- 詳しくは都道府県障害者雇用促進協会または公共職業安定所(ハローワーク)にお問合せください。
身体障がい者用自動車改造費の助成
就労等に伴ってお身体の不自由な方が自動車を改造する場合、それに要する経費を助成します。 障害の条件や助成額は各自治体によって異なり、所得制限があります。
- 詳しくは各市区町村の福祉担当窓口にお問合せください。
自動車運転免許取得費用の貸付または助成
お身体の不自由な方が運転免許を取得するための費用を、貸付または助成します。額面は所得等により設定されます。自治体によっては無料教習制度を設けたり、介助運転者も助成の対象になったりする場合があります。貸付の場合は年率を確認してください。
- 詳しくは各市区町村の福祉担当窓口にお問合せください。
有料道路通行料金の割引
お身体の不自由な方が運転する車両、もしくは介助者が運転し、お身体の不自由な方が同乗する車両が、有料道路(日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団、地方道路公団等が管理する道路)を通行する場合、交通料が割引となります(事前に各市区町村福祉事務所で手続きが必要です)。ETCを利用する場合も事前登録により割引は可能です。
- 詳しくは各市区町村の福祉担当窓口にお問合せください
その他の制度・措置
有料駐車場料金の割引
一部の駐車場で実施しています。各駐車場にお問合せください。
駐車禁止規制適用除外
お身体の不自由な方が利用する自動車に対して、「駐車禁止除外指定車」標章が交付されます。各都道府県公安委員会により交付基準があります。詳しくは各警察署にお問合せください。
一部カーフェリー料金の割引
お身体の不自由な方や介助者がフェリーを利用する場合、割引になることがあります。各フェリー会社にお問合せください。